ビジネス達人の教え
クライアントの方々とお話ししていると、特に経営者や人事の方から、こんなご相談をよくいただきます。 「あるリーダーが高圧的で、その人がいるとメンバーが発言や挑戦ができないんです。本人にも伝えたけど、改善が見られなくて…」 ああ、そういうリーダー、うちの組織にも思い当たるかも。そう感じた方もいらっしゃるかもしれません。...
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近年、ビジネスの現場では「目に見えないもの」を感じ取る力が、ますます重要になってきています。 たとえば、“信頼”という言葉を思い浮かべてください。それは目に見えるものではありません。しかし信頼なくしては、どんなに優れた商品も、どれほど魅力的な提案も、前に進むことはできません。 価格やスペックよりも「この人と仕事がしたい」と思われること。それが契約のきっかけになることもあります。 ...
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先日、あるピッチコンテストで数々のプレゼンをお聴きしました。 登壇された皆さんは、自社の取り組みについて情熱的に語られており、「伝えたい想い」が明確にあることがひしひしと伝わってきました。コンテストだけあってそのエネルギーには心を動かされるものがありました。 懇親会でピッチをされた方々に沢山練習されたんですか?とお聴きすると、こんな声がかえってきました。 ...
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リーダーシップには、知識や技術の集合体を超えた「生き方」が反映されます。人を導くとは、明確な指示を出すことだけではなく、一人ひとりの中に眠る可能性を目覚めさせること。そして、それぞれの強みが共鳴し合う場を育むことです。...
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お客様とお話していて、「今日はうまく話せていなかった」と感じたことはありませんか? 私たちは真剣にそして丁寧に話しているつもりでも、お客様の感触が今一つだった──と感じることもあると思います。...
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先日、トレーナーサーティフィケーション試験を受けた際のことです。私たちが受講者にトレーニングを行っているところを、イギリスから来たカーネギーマスターのトレーナーが後ろから見学し、採点しました。その際、私たちは日本語でトレーニングを行い、通訳がついていましたが、通訳がない場面でも、カーネギーマスターは私たちのトレーニングの流れをしっかりと把握し、適格なフィードバックをくれました。...
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100 生徒の準備が整った時、師が現れる 私たちは皆、人生を通じてリーダーシップの教訓に触れていますが、多くの場合、それに気づかずに過ごしています。...
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セールスにおいて、価格の話は避けて通れません。価値に見合った価格を提示しているのに、クライアントから「もう少し安くなりませんか?」と言われた経験、ありませんか? しかも、不思議なことに、こちらが「ぜひこの案件を取りたい!」と思っているときほど、そうした要望が出てきたりするものです。 ...
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ビジネスのプレゼンの場で、自社の魅力を伝えることの難しさについて、皆さんも感じたことはありませんか? 「ビジネスプレゼンのつもりが、気づけば宣伝になってしまった…」 「自社の魅力や価値を伝えたい気持ちが先行して、売り込みのように思われてしまった…」 こういった悩みを、私たちは多くのビジネスパーソンから伺います。...
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リーダーにとって、公平性を保つことは信頼を築く基盤であり、組織全体の結束を強める重要な要素です。ただ、公平性とは単に全員を同じように扱うことではありません。それぞれのメンバーが持つ個性や価値観を尊重しながら、適切なバランスを見つけることが求められます。...
info_outline1936年に出版されて以来、あらゆる自己啓発書の原点となった、デール・カーネギーの著書「人を動かす」。この書籍はセールスの皆様への応援メッセージも沢山ちりばめられています。今回も前回に引き続き、セールスの視点からデール・カーネギーの人間関係の原則を見て参りたいと思います。
改めてセールスに有効なデール・カーネギーの原則のうち、9つの原則を確認しましょう。
1)誠実な関心を寄せる
2)相手の関心に合わせて話をする
3)よい聞き手になる。相手に自分のことを話させる。
4)強い欲求を起こさせる
5)相手にその考えを自分のものだと思わせる
6)誠実に相手の視点から物事を見る
7)相手が即座に「イエス」と答える質問をする
8)相手の考えや希望に共感する
9)演出を考えて伝える
それでは、早速、5番目以降の原則をご紹介してまいりましょう。
5)相手にその考えを自分のものだと思わせる
製品の良さやスペック、購入するメリットをセールスの視点で伝え続けて、結局商談がまとまらなかったことはありませんか。セールスパーソンは常にお客様よりも自社製品や業界、ソリューションに関する多くの情報、データ、知識を持っていることは当然です。実は、残念ながら、それらを伝えること自体は、お客様の決断の決定的な後押しにはならないのです。当然ながら、それらの情報やデータは、商品カタログやサイトを見れば分かる事であったりもします。では何をすればいいのでしょうか。セールスとは、お客様が思いもよらない可能性を発見できるように支援することなのです。そのためには、お客様に質問をし、お客様に「その考えはセールスパーソンから言われたことではなく、自分で導いた最善の解決策だ」と思ってもらうように時間を使うのです。皆様も何かお買物をしたとき、セールスパーソンとの対話によって、自分が考えもしなかった自分の価値観に気づき、思わず購入の決断をしていた。という経験をしたことがあるのではないでしょうか。これがセールスパーソンのお仕事です。お客様が豊かで貴重な洞察をもとに自分の世界観を再構築し、お客様自らが最良の購入決定を下した。と思っていただけるよう支援する事なのです。
6)誠実に相手の視点から物事を見る
私たちは皆、様々な経験から、異なる視点や価値観を持つに至っています。もともとのギリシャ語とラテン語での「教育」は、情報やアイデアを「注入する」のではなく、「引き出す」という意味でした。セールスパーソンが相手から考えを引き出す事を成功させるためには、異なる価値観を持つお客様の世界観を深く理解し、共感するためのコミュニケーションスキルが大切です。お客様をより本質的なレベルで知り、お客様の「なぜ」を理解し、共感する必要があるのです。そこに到達するためには、何度もミーティングを重ね、忍耐強く取り組み、正しい心構えや真意を理解することで信頼を築くのです。そのためには、自分の欲しい結果に集中するのをやめ、代わりにお客様に集中する必要があります。そうすれば、お客様のニーズと「なぜ」に最も深く共鳴するものと完全に一致する製品をお客様とともに産み出すことができるでしょう
(7)相手が即座に「イエス」と答える質問をする
これは、心理操作をするようなことではありません。お客様と共に良い時間を過ごすために、お客様が「はい」と答えやすい質問をしてあげることで、双方がポジティブな感情で繋がる事ができます。この時に気をつけなければならないのは、「はい」と答えさせようとして、適当な浅い質問をすることは避けるという事です。全てのコミュニケーションを通し、目の前にいらっしゃる方の本当の価値観や、自分もその方が大切にしているものを大切に考えています。というメッセージを送ることを心掛けましょう。
(8)相手の考えや希望に共感する
セールスパーソンはお客様の感情を大切にし、お客様が購入するソリューションがお客様の希望を叶えるということをしっかりと提示してあげることを目指します。お客様の願いは、商品を購入することで状況を改善するということです。私たちセールスのお仕事は彼らが何を望んでいるのか、そして「なぜ」そう考えるのかを知ることです。お客様の原動力をしっかりと理解することで、お客様の期待にどのように一致するかを示すことができます。お客様は、自分の考えや希望に共感してくれるセールスパーソンとお取引がしたいのです。
(9)演出を考えて伝える
私たちは、常に多くの情報を処理しています。携帯で、知りたかった事を調べるつもりが、つい知る必要のない多くの情報が入ってくるままに時間を過ごしてしまう事もあります。つねに新しい情報で上書きされ、昨日得た情報すら記憶に残っていないという事もあります。私たちセールスパーソンには、お客様が日々得ている多くの情報の中から、記憶に残り、心に響くクライアントバイイングジャーニーを提供することが求められるのです。
セールスパーソンはお客様がカラフルな描写を脳内に再生できるよう、優れたストーリーテラーになる必要があります。商談の際は、お客様のお話しをお聴きすることに徹する我々セールスパーソンが発言できる時間は限られています。そのため、セールスパーソンは「何をどのように」話すかについては非常に慎重になる必要があるのです。言語情報と視聴覚情報を一致させ、重要なメッセージをしっかりとお届けできる表現力も大切です。
以上、9つの原則いかがでしたでしょうか。
セールスパーソンはうまく話すことが大切だと思っている方も多いと思いますが、お客様が安心し、心地よい決断ができた。と思えるような時間を共に過ごせる人格を兼ね備えているということが、最終的には大切なのです。
セールスの皆様が、今回ご紹介した9つの原則を参考にし、セールスというお仕事をより楽しみながら、お客様の信頼されるビジネスパートナーとなって頂けることを願っております。